• テキストサイズ

〜虹村 修造のお話〜

第41章 -バスケ-


ひかり
「灰崎くん⁈」


オレとひかりはポカンとして、
灰崎を見ていた。



灰崎
「へぇ…ヨリ戻したんだ?」



…っ⁈
手、繋いだままだった…。

オレとひかりは同時に手を放した。


ひかり
「あ。そうそう。
あの公園で灰崎くんと会ったの。」


ひかりはオレに向かって言った。


虹村
「はぁ⁈」


なんとなく話が見えてきた。
あの時灰崎がオレんトコ来たのは、
あの公園でひかりに会ったからか…。


つか、灰崎と出会った公園…つぅのは
気にくわねぇな。


灰崎
「オレんちこっちのほうだもん。
それにしても、ひかりちゃん、
そんなにオレに奪われたかったの?」



灰崎は笑いながら、
オレに向かってニヤリとした後、
ネットリした目でひかりを見た。


ひかり
「もう。なんでそうなるの?」


そんな灰崎の視線など意に介さず、
ひかりは呆れたように言った。


灰崎
「”ヨリ戻したら口説いてやる”
っつったじゃん♪」


虹村
「はぁ⁈ふざけんな、灰崎!」


灰崎
「ハハッ。
いいっすね、虹村さんのそういう顔♪」


そう言うと、
突然灰崎がひかりの手を取り、
あっという間に
後ろからひかりを抱きしめていた。


ひかり
「きゃっ。ちょっ…⁈灰崎くん⁈」


虹村
「灰崎っ‼︎てめぇ、放せっ!」


オレは灰崎の左腕を掴んだ。


だが、灰崎は空いてるほうの腕で、
ひかりを自分の方へ向かせて、
ひかりの顎をくいっと持ち上げた。


ひかり
「…っ⁉︎」


ひかりは目を見開いて
ビックリしていたが、叫ばず、
むしろ睨んでいるようにも見えた。


灰崎
「気にくわねぇな、その目。
もっと取り乱して、
嫉妬しまくりのあんたの彼氏に
助け求めろよ?」


灰崎がひかりに顔を近づけた。


虹村
「灰崎!いい加減に…」



オレは拳を振り上げた。





灰崎
「……っいってぇぇぇ!」






虹村
「…⁈」



いや、オレ、
まだ振り上げただけだぞ…?





灰崎は大声で叫んで、
その場にうずくまっていた。






股間をおさえながら…。




ひかり
「もうっ。灰崎くん‼︎
いい加減にしなさい!」





そう。
オレが灰崎をぶん殴ろうとした瞬間、
灰崎を睨んでいたひかりは、
オレがぶん殴るより先に
灰崎の股間を蹴り上げていた。

/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp