第41章 -バスケ-
そう言うとひかりは、
オレの膝の上にゴロンと寝てきた。
虹村
「おいっ。ひかり…っ⁈」
ひかり
「わたしもたまには修造に甘えて
くっつきたいもん。」
虹村
「なっ…⁈
はぁ…わかったよ。」
ひかりは嬉しそうに微笑んで、
そのまま目を閉じた。
やっぱり可愛い。
愛おしい…。
そんなことば恥ずかしいから、
ぜってぇ本人には言えないが、
今の気持ちを表すには
ピッタリのことばな気がした。
だが、突然、
目を閉じていたひかりが、
そのまま体をオレのほうへ向け、
腰のトコにギュッとしてきた。
…っ⁈
ひかり
「修造、やっぱりおなかぺたんこ〜。
筋肉だよね〜。すごーい。」
ひかりは抱きついたまま、
オレの腹のあたりに顔をうずめている。
虹村
「ひかり…っ⁈外だぞ⁈」
ひかり
「先にしたのは修造だよ〜?」
先って…
オレはそんなくっついてない。
つか、そんなんどうでもいい!
外も関係ない!
そのくっつき方がヤバイんだって…。
ひかりの胸もちょっと触れてるし、
お尻のトコとか脚とか…
つぅか…顔の位置が…⁈
…………………っ‼︎
虹村
「ひかりっ‼︎」
オレは思わず立ち上がってしまった。
ゴンッ‼︎
ひかりの頭は
見事にベンチに
打ち付けられてしまった。
ひかり
「いった〜っ。修造、ひどいっ!」
虹村
「わりぃ…大丈夫か?足…痺れた。」
ひかり
「うん。でも、いたーい。」
ひかりは頭を押さえながら、
起き上がった。
虹村
「悪かったって。大丈夫か?」
オレはひかりの頭を撫でた。
やべぇ…ギリギリだろ。
つか、バレてないよな…。
ひかり
「修造、膝枕苦手なのかぁ。
腕枕も苦手かなぁ?痺れる?」
は…っ⁈腕枕って…
ひかり、何考えてんだ…⁈
ひかり
「わたし、腕は
痺れちゃうと思うんだよね〜。
膝枕は意外と平気だったよ。」
ひかりは何の気なしに話し続け、
ボールをポンポンとしていた。
はぁぁぁぁぁぁ。
膝とか腕とかじゃなくて…
オレの心臓が持たねーよ。