第41章 -バスケ-
軽くひかりと1on1もした。
ひかり
「あ!今わざと抜かれたでしょー?」
たまにオレがちょっと手加減すると、
ひかりはすぐわかって…怒る。
虹村
「100%わざとじゃねーよ。」
実際、ひかりはやっぱりうまかった。
でも、いくら1on1でも、
負け続けは性に合わないわけで…
虹村
「〜っしゃぁ‼︎」
ひかり
「もうっ。速すぎだよっ‼︎」
虹村
「手ぇ抜いても怒るじゃねーか。」
オレが本気でやりすぎても、
ひかりは怒る。
そんな他愛ないやりとりが、
すごい心地よかった。
虹村
「ふ〜ぅ。休憩〜。」
ひかり
「あ〜!勝ち逃げ〜⁈」
そう言いながらも、
ひかりはオレの隣に座る。
ひかり
「サンドイッチ食べる⁇」
虹村
「作ってきたのか⁇」
持ってきてたスポドリ飲みながら、
ひかりが聞いてきた。
もう昼か…。
そういや、昼飯のこと考えてなかった。
どうりで荷物多かったわけだ。
ひかり
「うん。あ、でも、
こんなトコで食べるの、イヤ?」
虹村
「いやじゃねーよ。つか…」
ひかり
「ん?なぁに?」
虹村
「まぁ…なんつぅか…好きだしな。
ひかりのサンドイッチ。」
ひかり
「えっ⁇」
虹村
「いいから早く食おうぜ。」
自分で言って恥ずかしくなり、
オレはスポドリを飲み干した。
ひかり
「いっぱい食べてね♪」
ひかりはニコニコしてたから、
たぶん気持ちは伝わったんだと思う。
コートの中のベンチに
並んで座って食べた。
ひかり
「修造、あーん♪てしてあげよっか?」
虹村
「はっ⁈バ…バカか⁈」
ひかり
「いーのっ♪はい、あーん♪」
虹村
「ん…っ⁈…。」
なっ…⁈
ひかりがほんとに口に
サンドイッチを入れてきた。
ひかり
「美味しっ♪⁇」
ひかりが顔を覗き込んできた。
いや、そりゃうめぇよ。
だけどな…
虹村
「ん…っ。
ひかりっ。急にすんなって。」
ひかり
「イチャイチャしたかったんだもん♪」
…っ⁈
虹村
「あのなぁ…。」
オレはポンと
ひかりの頭に手をおいた。