第41章 -バスケ-
虹村
『こないだ言ってたやつ!
どこがいいんだよ⁈』
ひかり
『こないだって⁇』
電話だったけど…
我ながら情けない誘い方だった。
虹村
『…デートっ‼︎』
ひかり
『えっ⁇…でも…。』
ひかりは考え込んでいるようだった。
そりゃ、気にする…か。
虹村
『いいんだよ。今度の日曜日な。
どこがいい?』
ひかり
『えっと…あの…』
虹村
『ん?遠慮すんなよ。』
ひかり
『あのね…その…
子どもっぽいって言わない?』
虹村
『ん?あぁ。どこだよ?』
ひかり
『ほんとに?笑わない?』
虹村
『笑わねーよ。どこだよ?』
ひかり
『…公園。』
虹村
『公園っ⁈』
予想外すぎて、
思わず聞き返してしまった。
つか、公園て…ガキかよ。
いつも送ってく帰りにも寄ってるし。
ひかり
『やっぱり
子どもっぽいって思ったでしょー。
…いいもん。』
虹村
『…別に思ってねーよ。』
なんでわかるんだよ…。
ひかり
『あのね、こないだ
バスケットコートのある
公園見つけたの。』
虹村
『バスケットコート?』
ひかり
『うん。それでね、
修造とバスケしたことなかったから、
一緒にやりたいなって思って…。
あ、でも、部活みたいでイヤだよね?
修造はドコがいい?』
虹村
『バスケやるか。
オレも久しぶりだしな。』
ひかり
『…いいの?』
虹村
『当たり前だろ。』
そんなわけで、
オレとひかりは公園の
バスケットコートに来ていた。
もっと映画とか遊園地とか…
そういうトコを言われるかと思ってた。
ま、ひかりが喜ぶなら、
どこでもいいんだけどな。