第34章 -帰り道⑥-(回想)
運動会当日…
昼休憩のとき、
オレは偶然ひかりと会うと、
ひかりは嬉しそうに駆け寄ってきてくれた。
「あ!虹村くんっ!」
「あ…。ウス…。」
「徒競走、1位だったね!
すごい速かったー‼︎」
「…ありがとうございます。」
オレはめちゃくちゃ嬉しかったのに、
緊張してそれしか言えなかった。
「午後も頑張ってね!
わたし、応援団もするんだから〜♪」
「ひかりさん…応援団て…その…
コスプレするんすか⁇」
「うん♪これから準備しに行くの。
楽しみにしててね〜(笑)」
結局、その時は何を着るのか聞けなかった。
午後の部は、
オレはまずは騎馬戦からだった。
もちろんオレは最後まで残った。
デカい奴で組んだから、
オレは騎馬に乗っていて、
白組は圧勝だった。
騎馬戦終わって、クラスの席に戻ると、
やたら周りが騒がしい。
「おっ‼︎応援団白組すごくねー⁇」
「すげー。女子の衣装かわいいなー。」
周りの声に、オレも応援団のほうを見ると、
応援団の女子たちは、
某アイドルのような衣装で、
某アイドルの曲の替え歌で踊っていた。
「勝ちたかった〜♪×3Yes‼︎紅に〜♪」
白とピンクのチェックのミニスカで、
いかにもアイドルみたいな衣装だった。
オレは、すぐに他でもない
ひかりさんの姿を目で探した。
同じ衣装の女子はたくさんいたが、
ひかりはダントツで可愛くて、
すぐに見つけることができた。
そん時は付き合ってもいなかったのに、
他の奴がひかりを見てるのが、
なんかイヤだった。
まさか、
その後あんなことになるとは…。