第29章 -送別会-

「えっ…⁈」


「おいっ‼︎」


「…。(桃井だから許される質問だな。)」



「…。(そこまで興味はないのだが、
仕方ないから聞くのだよ。)」

「…。(僕は気になります。)」

「…。(それよりひかりちん、
あのポテトいらないならほしいなー。)」

「…。(ん…？なんの話だ？)」

「そーっスよ。
オレ、後から入ったから、
虹村さんの彼女さんだって
ぜんぜん知らなくてー。
一瞬ひかりさんのこと
好きだったんスよー。
だから、知った時、
ちょっと残念だったんス〜。」




「「「「「……っ⁈」」」」」


「黄瀬〜っ⁈」


「え？そうだったの？
あら、かわいいなー(笑)」


全員ビックリしてるのに、
ひかりだけはのんきに喜んでいた。


「修造より早く知り合ってたらな〜(笑)」


「黄瀬〜〜っ‼︎‼︎来いっ‼︎」



ひかりが冗談で言っているのは
わかってはいたが、
オレはその場にいるのが
こっ恥ずかしいのと、
黄瀬の発言がムカついたので、
とりあえず黄瀬を外に連れ出した。



もちろんシメた。



・・・・・・・・・・・・・・


「あーあ。
黄瀬ちんてやっぱりアホ〜。」


「けどさ〜、それ言ったらオレだって、
ひかりさんいーなーって思ったぜ〜？」


「えっ？」


「あっ！虹村さんには内緒っすよ？」


「僕もです。」


「オレもひかりちんのお菓子好きー。」


「テーピング…うまかったのだよ。」


「わたしもですよー♪
みーんなひかりさんのこと
大好きだったんですよ。」


「そうだな。」


「みんな……。ありがとう。」


・・・・・・・・・・・・・・


オレが黄瀬をシメている間に
そんな会話がされていたなんて、
オレは知らなかった。