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〜虹村 修造のお話〜

第29章 -送別会-


「そういえば、虹村さんて
高校決めたんすか?」


「え…?」


「ひかりさんと同じ高校は…
さすがに女子校はムリですよね〜。」


「バスケのスカウト
いっぱいきてるって噂だよー。」



なんの話だ?


オレが黄瀬をシメて戻ると、
またオレに視線が集まっていた。


「…なんだよ?」


「あ、虹村さん。
虹村さん、進学先決めたんですか?」



オレは答えに躊躇する。
たしかにスカウトはきていたが、
オレはどこも断っていた。


ひかりは事情を察してか、
苦笑いして場を収めようとしていた。


「秀徳とかは、勉強にもスポーツにも
力を入れてますよね。」


「うーん?
修造はバスケはうまいけど、
英語とか勉強が心配だからなぁ…。」


おいっ‼︎
たしかに英語は苦手だけどなっ。
今言わなくてもいいだろ。


「勉強なんか関係ないっすよねー。
キャプテンなら、けっこうな強豪に…」


パチンッ!


オレは軽く青峰のおでこに
デコピンをくらわす。


「キャプテンは赤司だろーが。」


「いてっ!そーっすけど。
やっぱなかなか抜けないっすよ。」


青峰や他の奴もだが…
特にオレのことを「キャプテン」
と呼んでいた奴はたまに間違えて、
オレをキャプテンと呼ぶことがあった。


嬉しくないと言ったら、
それも嘘になるが、
部全体として締まらねぇし、
もう主将は赤司だ。


「便宜上、
表向きはオレが主将になりましたが、
実際虹村さんが引退するまで、
皆の心の中では
虹村主将が支えだったってことです。
今日からはオレがそうなれるように
さらに精進します。」


「赤司…。」


「……。(よかったね。)」


そのあとは突然黒子が消えていたり、
(バニラシェイクのおかわりで
かなり時間がかかったらしい。)
黄瀬や青峰がふざけたり、
桃井に色々聞かれてからかわれたり…



時間はあっという間にすぎて、
ひかりの(一応オレもなのか…?)
送別会が終わった。





面倒ばっかりかけられるけど…
いい後輩だったな。
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