第28章 -1on1-
ひかりはSGだったと言っていた。
ドリブルも腰が低く、早かった。
右だ…っ。
ひかりは軽くフェイントを入れ、
右から抜こうとしたが、
青峰もそれを読んでいた。
「ふぅ…さすがだなぁ。」
ひかりはいったん態勢を戻し、
笑顔でドリブルをしながら言う。
青峰は余裕というか、
少し呆れたようにひかりを見ている。
ひかりの目つきが変わった。
チェンジオブペース…
下手な男子よりよっぽど早い。
もちろん青峰はそれについていく。
だが、ひかりはゴール手前で
さらにスピードがあがった。
ダンッ!!
誰もがそこでシュートを打つと思った。
そこで
シュートフォームに入ったひかりは、
高さのある青峰を思い切りかわし、
1歩踏み込み、シュートをした。
スパッ…。
ひかりのシュートが決まった。