第40章 *白……*
いきさつを説明すると、チームメイトは承諾してくれた
しばらく練習
体育館のギャラリーの真ん中で目をキラキラさせながら光太郎は見ていた
だけど―――
休憩になって、彼が降りてきた
そして、
「なあ、葵はバレー、しないのか?」
皆が静まり返る
「今日は体調がわる――」
チームメイトの1人が気をつかってくれて言ってくれた言葉を、私は制した
「いいの
光太郎、私はね
バレーが出来なくなっちゃったの」
目線を君に合わせて、微笑みながら
「えっ―――」
キラキラしている君の瞳が黒くストンと落ちる
そんな、と言い泣きそうな君の顔
「どうして?どうしてなの?
葵、バレーが好きって言ってたじゃん!」
必死に私の服を掴み訴えてきてくれる光太郎
彼の白いツンツン頭を撫でて、色々あったのって告げた
「ちょっと、トイレ行ってくる」
そう言って、私はそこを去った
「ごめんね、光太郎くん
葵、ついこの前ドクターストップかけられちゃったところなの」
「どくたーすとっぷ?」
「お医者さんにね、もうバレーしちゃダメですよって言われることなの」
「葵、お医者さんに悪いことでもしたのか?」
「ううん
バレー頑張り過ぎて、体をダメにしちゃったの」
いよいよ、光太郎は目に涙を溜めてしまった
「葵は、うちの女子バレー部のエースだったの
日本で3本に入るくらいの凄腕スパイかーだった
よくあの子がね、『全国行って、頂点とる!』って言ってたの……
それが………」
そう言うチームメイトの声も湿り気を混じらせる
帰ってきた私は、皆のその様子に少し驚いた
「もう、なに?
みんなしてシケちゃった顔して――」
ドフッと、腰に腕を巻きつけ顔をお腹辺りに埋めてきた光太郎
「どうしたの?」
と優しく声を掛ければ、光太郎は私の目を涙に溢れた目で見てきた