第37章 「お疲れ様」をいただきます【及川 徹&岩泉 一】
及川ver.
テストが開けて、返却日
放課後の部室へ走っていく
葵
「ね!聞いてっ!!」
バンッと勢い良く開けたドアの向こうには1人しかいなかった
葵
「あれ?岩ちゃんは?」
及川
「先いっててって言われたから俺だけ〜」
後でくるよ、と付け足した及川
葵
「そうなの?「で?」
あ!見てみて!!」
バッと数学の答案用紙を及川に向かって提示した
及川
「うわっ!どしたの?めちゃくちゃ上がったじゃん!」
葵
「へっへーん!
勉強したかんねー」
及川
「上位の方じゃん……」
葵
「だって、及川と岩ちゃん見返したかったし」
及川が私の方へ向き直った
そして、私よりも大きな手を頭に載せて
及川
「頑張ってたもんね
お疲れ様」
と優しく微笑みながら言った
―ドキッ―
葵
(??
何?今のドキッて)
「べ、別に
及川の為に頑張ったんじゃないし……///」
顔を反らせて言ったら
及川
「うん
わかってるけど、ほら
俺この部の主将だからサ」
なおもトクントクンと脈うつ心臓
及川に聞こえてしまうのではないかというくらいで
葵
「もう頭撫でるのいいでしょ!///」
パッと及川の手を払った
及川
「……そんな顔されて言われてもねぇ」ボソッ
葵
(私がこいつに恋?
ありえない………////)
―end―