第37章 「お疲れ様」をいただきます【及川 徹&岩泉 一】
この2人とは、中学からの同級生で当時は私も女バレに所属していた
バレー部関係で出会った中学1年の頃から親しい関係になっていた
たびたび、『ねぇ、津田さんってどっちと付き合ってるの!?』
とか
『葵はどっちが好きなの?』
とか、この中学から高3までの6年間
何回聞かれたことやら………
私には、別に2人に対してそんな気持ち抱いてないよ
なんて、答えたら
『それは気づいてないだけなのかもよ?』
なんて返される
どうして、女子というものはこうも恋愛にもっていこうとするのだろうか
今では、男バレのマネージャーをしているのでそんな事聞かれるのは少なくなったけど
第一、今目の前で他人の成績表を強奪した挙句、見る奴らなんて
もってのほか、恋愛対象にはならねぇっしょ
ベンチに座り直した私は、赤くなった目で2人を睨みつけながら拗ねていた
及川
「何その顔
可愛いっ」
葵
「うるさい
及川とは口きかないもんね
ばぁーか」
岩泉
「葵が赤点なんて、珍しいな……
あ、あれか?
ゲームのし過ぎで気づいたら明日テストでしたーみたいなか?」
葵
「うっさい、違うし!!」
やっぱり、こんな2人を恋愛対象に入れるほうが
何かの間違いなんだって
岩泉
「じゃあ、なんでこんな点とったんだよ」
葵
「つまずいたの!!
テストまでに間に合わなかったの!!!」
及川
「俺、夜の体育なら教えてあげるよ?」
葵
「?」
岩泉
「ヤメロ 変態クソ川」ビシッ
及川
「あぅっ
岩ちゃんだって教えられるでしょ!?」
岩泉
「うっせ!黙れこのど変態クソキモ川」