第37章 「お疲れ様」をいただきます【及川 徹&岩泉 一】
岩泉
「お前、次も赤点とったら補修で遠征行けなくなるぞ」
そう、重大なのはそこなのだ
毎回、テストが近づくにつれ先生と面談して
前回の考査から次回の考査の目標やらなんやらを決めるのだ
そこはどうだっていい
だがしかし、次の範囲も私がつまずいているところなのだ
それも、遠征を控えているので補習なんて受けられない
及川
「葵が居ないとさ〜
俺らただのむさ苦しいバレー部じゃーん」
岩泉
「まあな」
葵
「ムッ
わかりましたよー
教えもしてくれないのにそうやってさー
ハイハイ、自力でなんとかしまさぁ」
そう言い放って、ベンチから思い切り立ち上がり及川の手にある私の結果表を取り上げ部室から出て行った
取り残された男2人は、一瞬顔を見合わせた
葵
「私だって、やれば出来るし!!」
ちょっとヤケになってるところはあった
葵
「いっそのこと、上位の方でも狙ってやろうか」
そうすれば、先生もニコニコするし遠征にも行ける
一石二鳥ではないか
家に帰ったらまずなにしようか、とさっそく頭の中で予定を詰め込んだ