第33章 隣人さん【二口 堅治】
今日1日はずっとイライライライラ
授業もイライラして何も頭に入ってこなかった
『女捨ててるよね』
なんなの?
あの言葉が頭の中ずっと駆け巡ってる
葵
「ムゥ………
こーなったら、ゲームでストレス解消だっ」
ということで、ゲームセンターへ寄っていった
辺りはすっかり暗くなっていた
外灯の光だけがボンヤリと夜道を照らす
入り組んだ住宅街を1人歩く
ーーーーーガシッ!!ーーーーー
葵
「!?」
グンっと誰かに引かれる
葵
「っ(モガッ)」
何者かによって、口を塞がれ助けも呼べない
葵
「ーっ!!っ
!!」
男だろうか
腕をつかむ力も背丈も強いし高い
息も荒々しく、相当気持ち悪い
葵
「っ!!」
制服に手をかけられ、はだけさせられていく
葵
(いや!!触らないでこの変態ッ)
声にもならない想いと恐怖が募り、涙が流れる
振り払えれば、振り払いたい
だけど、私にはこの男を振り払うだけの力もない
もうダメだ……
私、このまま襲われるんだ………
そうよぎった時
??
「はい撮ったー」
葵
「??」
涙に濡れた顔で声のした方を向くと、外灯の逆光で誰だか顔は確認ができない
だけど、その声は
私が昔からよく聞く、あの声