第30章 手を伸ばせ【影山 飛雄】
今日も何ら変わりない1日
高校になって、葵は男バレのマネージャーになった
そして、今日も起こしに行って一緒に登校してる
そんな毎日、正直退屈なわけはない
でも、嫌という程
こいつへの想いは募る
中学ん時には、もう
こいつのこと、幼なじみとして見れなくなってる
でも、こいつは俺のこと
幼なじみとしてしか見てないだろう
校門近くで日向の姿が見えた
「日向っ!
あいつには負けねぇ!!
先行ってるぞ!!」
離れたくはないが、あいつには負けたくない
それにまた、隣にいるだろ
お前は
俺は、走りだす
が、
ーーーーーガシッーーーーー
「!?」
葵
「ほい!」
むぐっと口の中へ何か突っ込まれる
葵
「走るとお腹すくの早くなるからね!
あ、ちゃんとちぎったから!!」
どうやら、食べていたパンをわざわざちぎって俺の口に放り込んだらしい
相変わらず甘い菓子パン
「おう」
そう言って、走っていった
ちぎらなくて、よかったのにー
そう思ってしまった俺がいた