第25章 雨降る日に【赤葦 京治】R指定
赤葦side
「赤葦!!誘えたか〜?」ニヤ
赤葦
「え、はい」
「よし!じゃあ、まずその日は雨だ」
赤葦
「え、雨だったんですか?
なら、なんで薦めたんですか」
「まあ待て。その日、家に誰か居るか?」
赤葦
「居ませんけど」
「上出来だ。外でデート中に雨が降ってきたらさりげなく家に入れろ!
そして、Cだ!」
赤葦
「作戦はわかりましたけど、その言い回し古くないですか?
先輩、いくつですか」
「わかるお前も一緒じゃねーか!」
赤葦
「……………」
「じゃあ、健闘を祈る」
ポンとまた肩に手をおいて去っていく先輩
付き合ったことないのに
付き合ったことないのに←
そう、今日はデート前日
葵とデートするの、久々だから少し楽しみだ
なのに――
デート当日
朝起きる
窓に目をやると
赤葦
「………既に雨降ってるし……」
先輩のデートプランがもう壊れた
枕元にある携帯が光る
葵からの連絡だ
《おはようございます!朝早くにすみませんm(_ _)m
今日、雨降ってますけどどうしますか?》
『おはよう。起きていたから別にいい
俺も今見た
今日は俺の家に来い』
気がつけばそう打ち込んで送っていた
自分でも驚いた