第7章 凸凹
美颯side
どうにかして思い出して欲しくて、公園まで来た。
突然の私の言葉に驚いている。
「おう、いいぜ。試合しよう!」
夕と私の足の長さは違う。
そのため、ドリブルしてゴールに向かっている私に追いつけない。
「おめぇ、そりゃ反則だ!」
夕は体力がないわけじゃない。
私はシュートして、
「仕方ないじゃん。私の方が20cm高いんだから」
私はボールを持ち、夕のそばに行った。
「あれ?俺、こんな会話誰かと交わしたことあるような気がする。ん〜誰だ?」
夕は少し考える。
「この公園も知ってるような気がするしなぁ。サッカー....それと........女子?」
心臓が脈打つ。
鼓動が早くなるのが分かる。
「あ!!背の高い女子!そいつと同じチームになってサッカーしたわ!あ........もしかして....」
夕は私を見る。
私も夕を見る。
「あの時の背の高い女子って吉村か?」
私は少し微笑む。
「そうだよ」
「もーなんだよー。それならそうと始めっから言ってくれたっていいじゃんか」
夕はしゃがみ、もっと小さくなる。
「思い出して欲しかったの。ごめんね」
私もしゃがむ。