第7章 凸凹
美颯side
私が宮城に越してきたのは私がまだ8歳の頃。
越して来る前までは宮崎に住んでいた。
九州の冬は寒いけど、まだ耐えれた。
だけど、東北の冬は九州に比べてとても寒い。
体が慣れていないのか、東北の人にとってはなんてことない寒さに、私は根を上げた。
寒いのは分かっていた。
だけど、予想外だったのだ。
私が東北の寒さに慣れるには相当の時間を有した。
夏はそこまで違わないのに、なぜ冬は違うのだろうか。
私と夕が初めて会ったのは越してきて2年目の夏の頃。
私は友達と公園で遊んでいる時。
夕もその公園で遊んでいた。
公園に見かけない子がいたをよく覚えている。
夕とは小学校が違う。
私の通う小学校の近くの公園に他校の子がいるなんて珍しかった。
私達はサッカーをしていた。
夕達もサッカーをしていた。
だからなのか、私より遥かに背の低い夕が突然試合をしようと持ちかけた。
もちろん、私達は夕達のことを知らないし、夕達わ私達のことを知らない。
なのに、なんで持ちかけたのかわからない。
それでも、試合をすることにした。
男子の1人が親交を深めるとか言って男女混合で試合をした。
私は夕と同じチームになった。