第1章 当って砕けろ!!
「菅原、申し訳ないが、時間だ。返事は考えておくよ」
「あぁ」
菅原は去っていくのを私は見送った。
さて、矢取りに行きますか。
「あの、先輩」
「ん?」
私は弓を弓立てに、矢を矢立てに戻し、短く返事をする。
「いいんですか?保留にしてしまって」
「私もそう思ったんだけど、菅原のことを考えたらね。保留がいいかなって。だって、大声であんなこと言うから人がいろいろ来ちゃってね。その中で断ったらさ、菅原がなんか、ねぇ」
「でも、期待させておいて断るってものどうかと思います。先輩にはもうすでに彼氏いるんですから」
それもそうか。
だったら、すぐにでも言った方がいいのか。
「ごめん、すこし抜ける!」
「はい、わかりました」