第4章 報われない
影山side
明らかにおかしい
吉村は日向に対する態度が明らかに俺の時とは違った。
何かを隠すように日向に勉強を教えている。
俺はシャーペンを問題集の上に置いた。
もしここで俺が退出すれば、その隠しているものが分かるかもしれない
「吉村。トイレ、貸してほしいんだけど」
吉村はトイレの場所を丁寧に教えてくれた。
俺はそのまま部屋を出た。
1階にあるトイレに行くため、1度は階段を降りる。
だけど、気付かれないように慎重に階段を上る。
トイレなんて嘘だ
吉村の部屋のドアに耳をくっつける。
話し声が聞こえる。