第3章 近所
吉村さんはぎょっとしてこちらを向く。
「へ?通じんの?」
「はい、たまに方言?が入っていてよくわかりません」
うわーやっちゃったよー
みたいな顔してる。
なんだか可愛い。
「ちゃうちゃうの意味はね。違う違うって意味」
「あ、そうなんですか。田中さんのこと、そういう風に思っているんですか?本当に?」
「な、なんでそこまで聞く!?」
やばい、この人面白い。
「ホントはね、わかんないの。確かに田中は愉快だし、面白い。やけど、ホントにそれだけかなって思う」
「気になる人ってことですか?」
「まぁ、そんなとこかな」
吉村さんは頬を染めて笑う。