第1章 彼女と僕
天音は燈を無視し、TVに目線を向けると
ちょうど温泉特集をやっていた。アナウンサーが景色や温泉の効能や宿の紹介などをわかりやすく、その素晴らしさを伝えていた
天「温泉…行きたい」
燈「温泉かぁ…いいね。最近どこにも行ってないからね。奈知と混浴♪」
天「嫌」
燈「…奈知、僕いい加減泣くからね」
天「…来週3日間空いてる《ボソッ》」
燈「えっ……じゃ、じゃあ行こっか!来週!」
小さく呟いた言葉に燈はとても嬉しそうな顔をした
その場に入れなくなったのか、天音は突然立ち上がり
二階に逃げるように上がって行ってしまった
チラリとみた天音の顔は耳まで真っ赤だった