第5章 フクロウと主様と名前。
「睡蓮。――――スイレン」
『え・・・決めたって、それが名前?』
『ちと長すぎやない?』
「いいの。そこらへんは気にしない」
睡蓮。
白く綺麗な花。
「・・・キミに、ぴったりだと思うよ」
手に持っている睡蓮の花を見てピンときた。
初めに見た、白いオオカミの姿と一緒。
白く、綺麗で、それはまるで――――
「スイレン。今日から、キミの名前はスイレン。よろしくね」
私がカミサマ―――スイレンの頭を撫でると、スイレンは嬉しそうに『ありがとう』と言った。
『フクロウと主様と名前』
“白く綺麗な、その花の名は”