第47章 新たな一歩
「・・・ネネ」
「なに?」
「お前、ハルのことオレより知ってるんだろ。・・・教えてくれ。アイツが何をしていたのか・・・どうやって泣いていたのか、すべて」
「・・・うん」
「オレはアイツのことを、知らないままだ」
―――今からでもいいだろうか。
本当のお前を知りたい。
クロと混ざっててもいい。
オレを騙していたって構わない。
それでもオレは、お前を大切に思うよ。
クロもハルも、大切な友で最愛の妹だ。
「っ、オレ・・・は・・・」
“大好きだよ。愛してる”
その言葉、そのままお前にあげるよ。
「っハル・・・」
オレの優しい小さな妹。
きっとお前は辛い思いをしてきたのだろう。
ごめんな。 ありがとう。
お前はオレにたくさんのものをくれたけど、オレはきっとその半分も返せていないだろう。
お前がオレにくれたように、オレも誰かに与えてあげることができるのだろうか。
でも、お前はきっと「十分だよ」と言って笑うのだろう。
“サスケ兄さん、幸せになってね”
ああ、わかってるよ。
わかってる。
だから、心配しなくていい。
安心して眠ってくれ。
まだ先だけど、いつかきっと会いに行く。
ああ、ハル。
オレの最愛の妹。
お前は確かに、オレの幸せだった。
『新たな一歩』
“ここは幸せな世界”
end.