第43章 対峙
一方戦場では、ナルト・ビー・ガイ・カカシ・スイレンの五人と面の男が対峙していた。
鬼鮫はサスケを戦場へ連れて行き、ハルを取り戻すことに協力させるため、サスケを探すと言って、途中で離脱した。
面の男は外道魔像を口寄せしており、完全にナルトとビーのなかの尾獣を抜く気のようだった。
両者一歩も引かない中、スイレンが彼に問い掛けた。
「おいお前、ハルをどこにやった・・・?」
「ああ、お前か・・・たしか、スイレンといったな。そんなにアイツのことが心配なら、お前もこちらに来たらいいだろう」
「黙れ、このクズ野郎・・・さっさと返せって言ってるだろ・・・!」
「そうか、残念だ。まあ、そうだな・・・今頃、アイツは戦場を荒らしまくっているんじゃないか?ま、そういう風に命令したのはオレだがな」
面の男から卑屈な笑い声が聞こえた。
スイレンの拳が固く握りしめられたところで、ナルトが叫んだ。
「テメェ・・・クロに何したんだ!!何でアイツを・・・!」
「すべては月の眼計画のため・・・ハル―――ああ、お前にとっては“クロ”か・・・。クロだって計画が成功することを望んでいるだろう」
「んなわけあるか!!クロは誰よりも世界を大切にしてたんだ、そんなクロが、世界を失くす計画に協力するわけねーってばよ!」
「“世界を大切にしてた”・・・か。フッ、聞いて呆れるな。その大事にしていた世界に絶望したから、アイツはオレの術にかかっているんだ。きっと今頃、アイツは幸せな夢の中だ。ずっと幸せな世界で生きていけるのに、お前たちは何が不満なんだ?」
「偽物の世界なんていらねーって、何回言ったらわかるんだテメーは!クロなら偽物の世界なんていらないって、絶対に言うに決まってるってばよ!・・・お前、オレに“アイツのこと知らない”って言うけど、オレはお前より、クロのこと知ってる自信があるってばよ!!」
キッと睨みつけるナルトに、彼は嘲笑を含んだ声で答えた。
「たしかに・・・お前は“クロ”をよく知っている。だが、“ハル”を知らない。ハルを知らないお前がアイツをわかったように言うのは、傲慢だ。そうだろう?」
「お前こそ知らねーだろ!クロはハルなんだよ!クロもハルも取り返す!そんでもって、お前はぶっ飛ばすってばよ!」