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うちはに転生しました。

第27章 「オレにとって」












―――突然ですが、ここで問題。

赤くて体内から出る液体はなんでしょう?


「あ?そんなもの、血に決まってんだろ」

「私も、血しか思い浮かばないけど・・・」


目の前には怪訝そうな表情のサスケと不思議そうに首をかしげるサクラ。

今は、修行の休憩時間だ。


「正解。よくわかったね!」

「で?それがどうしたの?」

「二人は、血、出る?」

「そりゃ出るけど・・・何よ、どうしたの?」

「痛いのはきらい?」

「そりゃ誰だって痛いのはきらいだろ」


「だよねー」と笑って返せば二人はますます眉を寄せた。

―――こんな質問をしたのには、理由がある。

先日の再不斬と白に会いに行った帰り道、再不斬たちと会ったところとは反対方向の、わりと入りやすい森に、二人の偽墓を作ろうとしたとき。

ちょうどいい大きさの石をたて、さてあとは太刀を置くだけ―――とスイレンに作ってもらった「首切り包丁」を手にしたとき、自分の手をざっくりと切ってしまったのだ。

といっても、ちょっと深い切り傷程度のものだった。

慌てたのは私ではなく、むしろスイレンの方だった。

『ギャアアアア―――』と騒ぐスイレンの声を聴きながら、「この太刀、私が持つにはデカすぎるかな」なんて考えながら傷を見つめていたのだが―――。


“?”

“だ、だだだだいじょうぶ!?”

“え、ああ、うん・・・”


傷のわりには、もう傷が塞がり終えていた。

私には自己修復があるから大丈夫かな、なんて高を括っていたのだが、いくらなんでも早くないか?と思った。

出血の量も、誰がどう見ても少ない。

痛みも、あまり感じなかった。

―――自己修復の速度が上がっている。

そこで思った。

痛みを感るのと感じないの、どっちがいいのだろう―――と。


「でも、私は痛覚って大切だと思うなあ」

「そう?」

「だって、痛いから、もっと強くなろうって思えるし、痛くなきゃ、こう・・・ほら、わかる?」

「わからん。おいクロ、お前、十分休憩しただろ。サクラの次はオレだ」

「えー・・・もう?あ、サクラちゃん、スイレンのこと頼んだよー」


そうだった。

忘れていたが、今日はサスケの修行に付き合っているのだ。

途中で“偶然”会ったサクラもいっしょに。









 
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