第22章 中忍試験 2
「なに言ってるのよ!」
サクラの目の前には音忍の三人がいた。
「サスケを起こせ」とドスが言ったのだ。
サクラは三人をキッと睨みつけて言った。
「大蛇丸って奴が影で糸引いてるのは知ってるわ・・・!!一体何が目的なのよ!?」
驚く音忍三人衆。
そんな様子をスイレンはただ見ているだけだった。
「サスケくんの首筋と、クロの手の変なアザは何なのよ!!サスケくんをこんなにしといて、なにが戦いたいよ!!」
「!!」
サクラの言葉に驚いた様子の三人。
「ふざけないで!」と言わんばかりのサクラに、「ザク」と呼ばれた男が返した。
「しかし・・・それを聞いちゃあ黙っちゃられねーな。この女もオレが殺る・・・サスケとやらもオレが殺る」
そう言って攻撃を仕掛けてきた音忍三人に、サクラの仕掛けたトラップもすぐに意味がなくなった。
涙目になったサクラの前に現れたのは―――一人の男。
ロック・リーだった。
リーのおかげで助かったサクラ。
だが、これは長い闘いの始まりに過ぎなかった。
「ん・・・」
何かの音がして目を覚ませば、見慣れない場所だった。
(ああ、そっか・・・私・・・)
手の甲を眺め、一人でため息をつく。
心なしか、さっきよりは体が楽になった。
手の痛みも引いてきた気がする。
「これ・・・何の音・・・」
身をよじりながら目をあける。
すると―――。
「えっ・・・?」
そこには―――ボロボロのサクラの姿があった。
その向こうには傷だらけで倒れているリー。
「あ・・・クロ・・・起きたのね・・・良かった・・・」
「サ、クラ・・・ちゃん?ねえ・・・その髪、」
サクラの髪は短い。
(もうこんなところまで進んでるの・・・!?)
ハッとして顔をあげると、少し離れたところに、いのとシカマルとチョウジの姿。
「気にしないで。あとで詳しい事情は説明するから・・・」
「うん」
そう言い掛けたところでスイレンが私の傍に来た。
『大丈夫?』
「うん。もう痛みはないし、すぐにでも動けるよ」
『そっか。でも、無理はしないでね』
「分かってる。ありがとう」
そう言葉を交わし、私は少しよろけながらも立ち上がった。