第16章 三代目火影とクロ。
時の流れというのは早いもので、私は十歳になった。
誕生日にはイタチから綺麗な髪留めを貰い、小南からは新しい服をもらった。
デイダラは粘土で動く鳥を見せてくれて、サソリは小さな傀儡をくれた。なんでも、チャクラ糸の操り方を教えてくれるらしい。
角都は書物をくれ、飛段は「ジャシン教」について熱く語ってくれた。
ペインには何も貰わなかったが、「おめでとう、ハル」と言ってくれた。
まさか祝ってもらえるとは思っていなかったので、とても嬉しくて、その日はずっと笑っていた。
もちろん、ネネたちのところにも行った。
他の子たちは最初こそ警戒していたものの、何度も通いつめる私に慣れてくれたようで、その時はとても嬉しかった。
が、その反面、サスケやナルトに会いに行けく回数が少なくなり、今日は久しぶりに木ノ葉の里にやってきた。
父さんと母さんに十歳になったことを報告するために。
そして、サスケとナルトたちの姿を見つけた。
うしろ姿でも分かる彼らが以前と違うことは、そのおでこに額当てがあるということだ。
そして、二人のほかにカカシとサクラがそこにいた。
「二人とも・・・」
思わず声をもらしたところで二人はこっちを振り返った。
目が合って、そして少し間があり、カカシが「知り合い?」と二人に聞いたことでハッとした様子で口を開いた。
「お・・・お前ってば・・・!」
「お前・・・!」
(なるほど、もう七班結成したんだな)
二人ともおめでとう、と言おうとすると同時に肩をガシッと掴まれた。
「え?」
訳がわからない私に対して、ナルトは大声で言った。
「お前、今までどこ行ってたんだってばよーーー!?」
「ナルトと同じなのは心底不愉快だが、それは俺も言わせてもらう・・・。お前、何してたんだよ!」
大声と肩を揺さぶられ、答える間もなく質問攻めにあう。
スイレンが『!?』となっているのが視界の端で見えた気がするけど、多分スイレンはいきなりのことにどうすればいいのか分からないんだと思う。