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うちはに転生しました。

第14章 バレンタインの出会いと決心。




年が明けて一ヶ月。

つまり、二月といえば一大イベントがある。


「あ、バレンタインだ」


そう呟いたのは誰だったか。

とにかく、この言葉によって反応するのが何人かいた。

小南に至っては、目線をそっちに向ける様子もなく、全く興味の無さそうだった。



「バレンタイン・・・」


どうしようか。

まあいっか、と思いつつも、私の脳裏に浮かぶのはサスケのことだった。


(どうせ、モテてるんだろうな)


「ハル、何笑ってるんだ?」

「えっ、いや、何でもない」


で、おそらく目の前の兄も、何もしなくても貰えるんだろう。

兄たちのイケメンっぷりに心の中で苦笑いしつつも、それじゃあ私は作らないでいいか、という結論に至った。












そして、バレンタイン当日。

サスケを訪ねると、サスケの家には大量のチョコレートがあった。

 
「やっほー・・・って、すごいねー」


ラッピングの数々と、ゲッソリしたような表情のサスケ。

そういえば、サスケは甘いもの苦手だったかな。


「へえ、いいね。モテる男は」

「・・・いいもんかよ・・・。俺は甘いもの嫌いなんだっつーの」


どうやら匂いにやられたようで、いつものシャキッとした感じがない。

スイレンも鼻がやられている。


『うわあ・・・僕の鼻が・・・』

「あー・・・確かに何か酔いそうかも。サスケ、よくここにいれたね」

「ここは俺の家だ」


しかし、私は甘いものがどちらかといえば好きなので、サスケが貰ったチョコを一つ手に取る。


「あ、おいしいよ」

「はあ・・・?もうお前、全部あげるわ・・・」

「本当?ありがとう!」


女子の皆さんごめんなさい。

でも、甘いものには負けるんです。


「いただきまーす」


ダウンしているサスケとスイレンを横目に、私は段ボールに入っているたくさんの可愛くラッピングしてある袋に手をのばした。


















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