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うちはに転生しました。

第12章 準備と突入と、想い。









「あの中に、いるの?」




私たちは暁のアジトからだいぶ離れた、町外れの小さな森に来ていた。





『うん。ウチ、耳いいから』

「へえ・・・フクロウって耳いいんだね。でもまあ、確かにあそこにいるのは確かみたいだね」

『あ、いつか言おうと思っとったんやけど、ウチさフクロウやないから』

「えっ」

『ミミズクだから』

「・・・一緒じゃん?」





そんなことを言いながら、ネネの仲間が入れられているであろう、荷物を見つめる。


それは、トラックの後ろみたいで、例えるなら砂漠でラクダが引いてる荷物みたいな感じ。






「・・・どーすっかなあ・・・」

『と、いうと?』

「ん?いや、さ。私の力じゃどうやったって大人には勝てないじゃん?」

『そんなこと無いと思うけど・・・』




見た感じ、柄の悪い男が三人そこをウロウロしている。

多分、あの男たちが大蛇丸の手下か、もしくは買い取り手なんだろう。


でも、ネネは“もう売られた”って言ってたから買い取り手の方が可能性は強いのかもしれない。





「・・・どうする?」

『うーん・・・僕は人間のことよく分からないから、キミの方がよく分かるんじゃない?任せるよ』

『・・・ウチも』



スイレンとネネは私に任せる気だ。

さて、どうしよう。




(今いるからといって、明日いるとは限らない、よね・・・)




もう空はオレンジ色だ。

それに、夜は冷える時期になった。


チラ、とスイレンとネネを見ると男たちをガン見している。

やる気満々だ。




(・・・ど、どちらにしても早く決めなきゃ)





「よし!」






私がポン、と手を叩くとスイレンとネネはグルン、と効果音が出そうなくらい勢いよくこっちを見た。

ネネに至っては、フクロウなので首だけ動かした。

・・・ちょっとキモい。




「じゃ、じゃあ二人はここでじっとしててね?いい?分かった?」

『僕人間じゃないよ?』

『ウチも、数えるなら“羽”でしょ』

「いいから!細かいことは気にしないの。ったく、変なとこだけ気になるのね」




不思議そうにしているスイレンとネネに「絶対動くなよ」と念に念を押して、その場を離れる。





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