第9章 クロとサスケと。
(・・・何だったんだ、今の)
そう思ったのはサスケだけでなかったらしく、周りは皆呆然としていた。
「・・・・・・・・・」
誰も声を発することなく、呆気にとられている。
「・・・おい、サスケ。あれはお前の知り合いか・・・?」
そこで、やっと我に返ったらしいイルカが聞いてくる。
その後ろには面倒くさそうな大人たちが立っており、悔しそうな表情をしている。
何だ、追いかけっこでもしていたのか?
「・・・おい、お前。あの娘と知り合いなら、話がある」
「・・・・・・・・・・・・」
ほらみろ。めんどくせえ。
この野郎、クロ何してくれてんだよ。
「チッ」
それから小1時間、サスケは大人たちに囲まれて説教を食らったという。
『クロとサスケと』
“キミがいて、本当に良かった”