第5章 指輪滑伝〔黒〕(逆ハー夢)第一章
「Aちゃん?
あ、あの大きな箱探してるの?庭にあるわよ」
尚香ちゃんにテレビの所在を尋ねると、竹林近くの池を指差した。
咲き乱れる花々の横で異様な雰囲気を醸し出している。
どうやらガーデニングに使われているらしい。
そろそろテレビは薄型にしたほうがいいのかもしれない、と関係ないことを考えた。
「その箱はお前自身のようだな。
この場に全くそぐわない」
通りがかりの周瑜さんに鼻で笑われた。
…誰がうまいことを言えと。
思わず笑いそうになってしまうと、案の定周瑜さんに不気味なものを見るような目で見られた。
ちなみに私は、SかMかと言われたら正真正銘のMである。
でも、私もバカじゃない。自分がここで浮いているのはよくわかっている。
「周ちゃんそういう言い方よくないわよ!あたしAちゃんが来てから楽しい!」
「分かったから、尚香さん。周ちゃんって呼ばないで!」
尚香ちゃんに怒られて、周瑜さんは悲痛な叫びをあげた。
ATOGAKI
尚香ちゃんと周瑜さんはどんな感じなのか分からないので、兄の友人って感じにしました。
イメージこわしてごめんなさい。