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短編 詰め合わせ



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福沢の言葉を受け、眼を丸くした🐺🌸であったが、徐に壁に掛けてある時計を見た、時刻はもう既に終業時間を差していた
今後の予定を思い返すまでもなく、🐺🌸は福沢の言葉に頷いた

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福沢諭吉

そうか、ならば其処へ座りなさい

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促された言葉のままに掌で指し示された来客用の席へと腰を下ろす
一目見た後に先刻まで眼を通していた書類を机へと置くと福沢は同じく机に置いてあった、急須等を乗せていた盆を持ち、🐺🌸の方へと運んだ

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福沢諭吉

茶しか無くてすまぬ

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福沢の言葉に慌てる🐺🌸に彼はそっと彼女の前に茶を置き、微笑む、そして、己も向かい側の席へと座る

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福沢諭吉

八つ刻に茶菓子を、と春野君が持ってきてくれたのだが、書類に眼を通していたら八つ刻を過ぎてしまった故……

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福沢は茶菓子を半分に割り、🐺🌸に差し出す

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福沢諭吉

善ければお前も共に食べぬか

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~🐺🌸が慌てて首を横に振って福沢に説明する~

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福沢諭吉

何……私の為に用意された物故に食べられぬ、と……?

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