読んだ方はきっと「あぁ、この作品は愛に溢れているなぁ」と思うはず。その愛は、ハイキュー原作に、それぞれのキャラクターに、そして、読者様に、惜しみなく注がれています。
そんな深い愛に包まれることができる、タイチ様の作品です。

原作では、バレーに打ち込んで、苦しんでもがいて1点を奪取する彼らが、タイチ様の作品内では「彼ならありそう」な物語を紡ぎます。稀に「えっ、まさか！？」な展開もあります。アズマーネ…それも醍醐味です。
期待を裏切らない、そして、いともたやすく期待を裏切ってくる手腕。大好きです。

高校生でも、社会人でも、青春時代から続く物語に終わりはなく。
青春はここにある、そんな作品です。

完結おめでとうございます。サイトでも完結時にお伝えしましたが、こちらでも。

前作のコメディ調から一転、シリアスかつスリリングなお話となりました。エロさも格段に上がって、（私は）とても美味しくお話を堪能することができました。
閉鎖的な村で起こる事象というものは、大抵が狂気に染まっているものです。抗うことは勇気がいるし、そうこうしているうちに、自らも染まってしまう。
必死で生きようとしたヒロインと狼の英断の先に、幸せがあることを願います。

多少のグロ描写は含みますが、狼男という特性上描かないわけにはいかない部分です。私は気になりませんでした。
耐性のある方は、是非お読み下さいませ。

実は改稿前のものからの読者です。
赤ずきんちゃんが狼に（エロ的な意味で）襲われるという、童話を踏襲したお話です。
閉鎖的な村で起こる（起こっている）「何か」にも焦点を当て、赤ずきんちゃんを取り巻く世界が少しずつ変わっていく、というスリリングさ、そして、ツンツン赤ずきんちゃんが狼の手中に堕ちていくエロさも見逃せません。
最後まで期待しています。