第2章 憂鬱
僕にとって世界の色は、灰色に見える。しょうがないことだ。
だって世界は、僕にとってつまらないのだ。もう高校生になってもこんなことを考えている。
5月21日 雀が丘学園 高校1年の僕
「えっと・・・つぐみさん??」
「・・・誰?」
苦笑いで話しかけてくる女子たち。いかにもぼくと話すのが嫌だという態度が丸見えだ。僕なんてほっとけばいいのに
「誰ってひどいな・・・つぐみさん。同じクラスじゃない!!学級委員長だよ」
「そんなのどうでもいいから、要件は?」
ムッとした表情で学級委員は言った。
「ほら、つむぎさん学級目標のアンケート。まだ出してないでしょ??
もう皆出してるんだから早く出してくれない??」
(学級目標ねえ)
「何でそんなもん書かなきゃいけないの・・」
実際そうだ。学級目標なんて綺麗事の一つだろう。そんなの掲げても無価値な青春の肩書きだろうに・・・