• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時【進撃の巨人】

第17章 心を乱す存在



「……どの屋台も気になるな。
俺たちの世界にはないものばかりだ。」


エルヴィンは周囲からの艶を帯びた視線を、
特に気にする様子もなく、
私の手を握ったまま平然と答える。



「……エルヴィン。
ちょっと人が多くなってきたし、手、離す?」

「何故だ?普通逆だろう。
人が多いなら、はぐれないように
手を繋ぐものじゃないのか?」


「……いや、そうなんだけどね……」


このまま手を繋いで歩くなんて、
自傷行為に近い。

いつか擦れ違い際に、
つい傷付いてしまうような言葉を
投げかけられそうな気がした。

この違和感を自覚していても、
雑言なんて耳にしたくない。


自慢じゃないが、
人一倍メンタルは弱い気でいる。

今のうちに友達を装うのが得策だろう。

/ 918ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp