第9章 ヤキモチ2
「ちょっと待って、何それ!」
「ナイルがカコを
気に入っているらしくてね、
憲兵団をまとめ上げるためにも
指導者として君が欲しいと
顔を合わせる度に言われていた。」
ショックを隠しきれなかった。
そんな選択肢、
モブリットどころの話ではない。
ここにいなくてもいいと
言われているようなものだ。
カコは
爪が食い込む程
拳を握りしめて俯いた。
そんなカコを
エルヴィンはジッと見つめる。
「私からの提案する選択肢はその二つだ。
リヴァイからは他にあるか?」
エルヴィンは
ずっと言葉を発さず
様子を見守っていた
リヴァイに話を投げた。
「特にねぇよ。」
それだけ言って、
カップに口をつけて
目線を逸らした。
そんなリヴァイを見て、
エルヴィンは少し口角をあげた。