第8章 ヤキモチ
モブリットは
カコの部屋の前に立ち
ドアをノックする。
しかし返事はない。
そっとドアノブを回すと
鍵はかかっていなかったらしく、
ドアが開き、そっと中へ踏み入れた。
「カコ。
いる?入るよ?」
どこからも物音がしない。
鍵をかけずに
どこかへ行ったのか?
「電気付けるからね。」
いるかいないか
確認できないまま
一応一声かけて電気をつける。
そうすると、
枕に顔を埋めて
ベッドに沈んでいる姿を見つけた。
もしかしたら寝ているのか?とも思い、
あまり足音を立てないようにそっと近づく。