第4章 【妖怪町】旅館
「ひっ...!!」
僕は琥珀さんのほうを見た。
琥珀さんはニタニタと不気味な笑みを浮かべている。
「な、なんで...?」
すると、琥珀さんは
「なんでって...美味しそうな匂いがしたからに決まってるデショ♡食べたいくらいにね♡」
とあまりにも意味深に言うのでゾッとした。しかも、それが当たり前かのように。
「た、食べるって...?」
「普通に今こうやって豚ちゃんのお肉を食べてるみたいに...」
そういって琥珀さんは僕のカツ丼の肉を指で掴んで食べた。
モグモグと口を動かしながら「おいし ♡」と言った。
「そ、うですか...」
「あ、もしかして♡エッチなほうの“食べる”と思ってたぁ?♡ごめんねぇ♡別にそれでも僕は構わないんだけど♡」
と言いながら僕のアレを触ってきた。
僕はすぐさま琥珀さんの手を払いのけて、
「そんなこと全く思ってませんから!やめてください!」
僕はトレーを返却口に置くと自分の部屋に戻った。