第7章 無くしたモノ
(なんで見えない。なんで感じない。俺の右目は有ったはずだ!無ければ一護も何か言う筈なのに…!)
みかは急いで洗面所にいき鏡をみた
(見た目は普段通りだが…)
鏡でみた己の顔は閉じている筈の右目の瞼まで開いた状態の何時も通りの瞳が覗いていた。
右目に手を伸ばし軽く指で押すと、ただ、ペコペコとした、瞼の裏に何もない事を示す感触しかなかった。
(見た目は普段通りだが…触ると右目は無いか…あの記憶であった事は本当だったのか…
一護が死神の力を借りたと言っていたが…記憶を取り戻した俺なら一護を助けられるかもしれない。)
みかは一通り考えると自虐的な笑みを浮かべ溢した。
『俺も所詮はただの駒か父上の…』
と
『遅くなってすまない。一護。遊子、朝飯何だ?』
みかは何時も通りの顔をして、一足先に朝食の為に集まっていみんなに声をかけた。
違うことが有るとすれば、みかの顔が張り付けた物だと言うこだ。
「「『いただきます』」」
「召し上がれ」
(例えこの記憶が真でも、俺は普段通りにしていれば良い。)