第6章 誓い
「ということは、ミケさんは、
アンとアンの前好きだった人を
恋人同士にさせようと、
今もまだ応援してくれてるってことか。」
「……そうだね。でも私は、
もう応援してもらいたいと思ってないし
前好きだった人より、
ミケさんの方が好きなんだと思う。」
エマにそう打ち明けると、
少し胸の奥が軽くなった気がして、
空白の出来た部分を補うように、
小さく息を吸った。
「それ、ミケさんに言ったの?」
「前好きだった人のことは
もう諦めてるとは言ったけど、
信じてもらえなくて。」
「ううん。それじゃなくて、
ミケさんを好きだってこと。」
「……言ってない。」
「それなら仕方ないよ。
まだアンが前好きだった人を
諦めようとしてる最中だと、
ミケさんは思ってるんじゃないの?」