• テキストサイズ

密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第5章 神が与えたもの



「これ言ったら、
アンの私を見る目が変わりそうで、
言い出しにくかったんだ。
……せっかく仲良くなれたのに、
気を遣わなきゃいけないと思われたら嫌で……」

強い握力とは裏腹に、
エマの声は弱々しく、
不安な気持ちが声だけで伝わる。


「私たち友達でしょ?
そんな深く考えずに、
もっと何でも話してくれて良かったのに。」


「……友達?」


エマに聞き返され、沈黙する。





……ん?
友達だと思っていたのは自分だけなのか?

エマは私と友達だとは
思っていないのか?


いや、まさか……
こんなに頻繁に会って、
勉強だけではなく
色んな話もしていたんだから、
友達と言っても過言ではない筈だ。

………だが、
もしそれが私の思い違いなら
これはかなり恥ずかしい状況
「ありがとう。初めて友達が出来たよ。」

私の心の声を遮るエマは、
花が咲いたように微笑んだ。

/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp