第39章 変化していく心情。

るり｢青峰くんっ！！！！｣


青峰くんは振り返ると
面倒くさそうに溜息をついた。


青峰｢なんだよ。｣


るり｢…えっと…。｣

なんて声を掛ければいいのだろう。

もっと真面目にやれって？

それとも、
頑張ってって励ます？

それでその曇った目を
晴らす事は出来るの？


…私には
何も言えない…。

この人は弱さに嘆いているんじゃない。
己の強さに嘆いている。


青峰｢…はぁ。｣

黙り込む私に呆れたのか

青峰くんは溜息をつくと
再び私に背を向けて歩き出した。


るり｢あ…待って。｣

私は青峰くんの腕を掴む。
でも、その腕は簡単に振り払われた。

青峰｢んだよ！？俺は機嫌がわりぃんだよ。｣

るり｢…どうしたら…元に戻るの…？｣

青峰｢…はぁ？｣

るり｢私は…みんなより後に入ったし、みんな以上にみんなを知らない…。でもこんなの嫌です。なんだか変だよ…。｣


自分で情けなかった。
どうしたらいいかを自分で判断できず、

本人に聞いてしまった。

わからないから
本人が苦しんでいるのに…。