第23章 季節外れの蝉
しばらく走ると青峰くんの家に着いた。
青峰「ちょっとそこで待ってろ!」
るり「え!?ちょっと待ってよ!?」
青峰くんは私の話しも聞かず一人で家に入って行った。
しばらくすると青峰くんは虫取り網と虫かごを持ってきた。
青峰「ほら、じゃぁ、行くぞ!」
るり「えぇ!?行くってどこへ!?」
青峰「さっきの蝉の所にだよ!」
るり「えぇ!?行ってどうするの?」
青峰「バァカ!そんなの決まってるだろ!あいつの運命変えてやるんだよ!」
そう行って青峰くんはニカっと歯を見せて笑った。
るり「…青峰くん。」
青峰「あ?なんだよ?」
るり「そ、その台詞クサイです…ブハッ」
私は我慢できずに思わず吹き出してしまった。
青峰「あぁ!?うっせぇよ!さっさと行くぞ!///」
そうして私と青峰くんは
『季節外れの蝉さん救出作戦』を実行することにした。
るり「…って言っても、何するの?」
青峰「あ?とりあえず、あいつを捕まえて、仲間のいる所に離してやるんだよ。」
るり「仲間のいる所って…さすがにもう他の蝉はいないでしょ!」
青峰「あぁ!?絶対居るって!探すんだよ!」
るり「えぇ!?また、無謀な…」
私達はそんなやりとりをしながら先ほどの蝉のところへ戻った。