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好きって言わせて。[KENN]

第1章 憂鬱な彼女


だってこんな経験二度とできないかもしれない。これ以上ない幸せなんだ。



いざ、ステージに出るとやっぱり緊張する…。こんなに大人数の前で演奏したことない。どうしよう…。足が震えて、手が震えてうまくピックを掴めない。けんに教わった歌の音程もはずれてる。最悪なライブになっちゃう。私のせいでみきもダメに見られちゃう…。

落ち着こう。間奏に入って深呼吸をする。少しだけ、落ち着いたかもしれない。2番もいつもの調子で歌えるようになった。ちょっと安心。

それから歌は終盤に近付いていって、私のお気に入りの歌詞に入った。

「たとえ遠くに離れていても私は信じてる」
この詞はなぜかすごく感情移入できる。もしかしたらけんと私の状況に似ているからかもしれない。


ふと、客席を見ると奥の方に見覚えのある人が私の目に入った。
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