第33章 【第二十八話後R18】灯籠の下、すべてを暴いて
空気に触れた場所がひやりとした切なさを訴える間もなく、ラビはすぐにティファの身体を横に引き寄せ、シーツの上で正面からぴったりと抱きしめ直した。
「……っ、はぁ、本当に、っすげぇ、可愛かった」
耳元で響く、青年らしい掠れた低い声。
ラビはティファの額や目元に、いたわるように何度も何度も優しい口付けを落とした。
その瞳には、先ほどまでの獰猛な情欲の熱は消え失せている。
ただひたすらにティファへの愛おしさと、自らの腕の中に彼女がいることへの深い安堵だけが浮かんでいた。
ハァ、と重い余韻を含んだ吐息を漏らしながら、ティファは彼の広い胸板にそっと額を預ける。
シーツの上に散らばった長い銀髪を、彼の指先が愛おしそうに梳いていった。
それから、彼の首筋に顔を埋めたまま、小さく声を震わせる。
「……ねぇ、ラビ」
「ん? どうした?」
「……最初、優しくするって、言ってなかった?」
そのあまりに素直で、けれど現実的な指摘。
ラビの指先がピタリと止まった。
直後、彼の胸板が小さく上下に揺れる。
ラビはうつむき、自分のしでかした執着の量に今更ながら気づいたように、少しだけきまり悪そうに、けれど青年らしい悪戯っぽい響きを含んで低く笑った。
「あー……ごめん。だって、ティファの中がめちゃくちゃ気持ちよくてさ。我慢しろって方が無理だろ、あんなの」
「言い訳になってない……」
「怒んなって。……ほら、汚しちゃったとこ、オレが綺麗にしてやるからさ」
ラビはそう言いながら、細い身体をそっと抱き上げる。
枕元に用意されていた清潔なタオルへと手を伸ばした。
お互いの汗の熱さが、二人の距離を縮める心地よい境界線へと変わっていく。
「……最高だった」
そう囁きながら、ラビはティファの唇に、今度は短く、触れるだけの静かなキスを繰り返した。