第19章 【第十八話】偽物じゃなかった愛~クロウリー編③
けれど、クロウリーは泣きながら叫ぶ。
「うるさいである!!」
悲痛な声が、古城の中へ響き渡る。
「私はエリアーデを壊した!!」
赤い瞳から、涙がぼろぼろ零れ落ちていた。
「もう……生きる気力もないである……」
その声が、胸に痛かった。
私は思わず、唇を噛む。
暴れていた食人花を払い除け、アレンがゆっくりクロウリーへ近付いた。
「落ち着いてください」
静かな声。
クロウリーは、力なく笑う。
「落ち着けるものか……。とんだ化け物になったものだ、私は……」
涙が、石床へ落ちる。
「愛していたものを、自分の手で壊してしまった……」
掠れた声。
「死にたい……」
その瞬間だった。
アレンがクロウリーの胸ぐらを掴む。
「だったら!!」
鋭い叫びが響いた。
クロウリーが目を見開く。
アレンの銀白色の瞳が、真っ直ぐ彼を射抜いていた。
「そんなに辛いなら、エクソシストになればいい!!」
ラビが、はっと息を呑む。
アレンは叫んだ。
「エクソシストはAKUMAを壊すんですよ!!」
左腕のイノセンスが、白銀の光を放つ。
「あなたは、エリアーデというAKUMAを壊した!!」
クロウリーの瞳が揺れる。
「そしてこれからもAKUMAを壊し続ければ、それがエリアーデを壊した理由になる!!」
声が震えていた。
それでも、アレンは止まらない。
「理由があれば生きられる……!!」
まるで。
自分へ言い聞かせるみたいだった。
「理由のために生きればいいじゃないですか!!」