第16章 【第十五話】順番待ちの恋
「あっ、いたいた!」
明るい声が廊下へ響く。
リナリーだった。
彼女は三人を見るなり、ぴたりと足を止める。
視線が、アレン、ラビ、ティファの順にゆっくり動いた。
数秒。
それから、リナリーはぱちぱちと瞬きをする。
「……三人とも、何だか楽しそうね?」
にこやかな声。
なのに、なぜか少しだけ意味深だった。
ティファは思わず視線を泳がせる。
「……そう、かしら」
「そうだよ」
即答だった。
ラビが小さく顔を逸らす。
アレンは静かに微笑んでいる。
……なんだろう。
二人とリナリーだけが、同じものを見ているみたいだった。
その空気に落ち着かなくなって、ティファは無意識に視線を伏せる。
リナリーはそんな三人を見て、小さく笑った。