第5章 first love…?
病院に着くと、僕らがいつ来るかと気になったんだろうか。
承太郎さんがロビーにいた。
「承太郎さんッ!彩峰は!?」
僕が上がった息も整えずにそう言うと、承太郎さんは帽子を被り直しながら言った。
「病室に行くぞ」
彩峰がいるであろう病室に行くまでの道のりが、やけに遠く感じた。
もしかしたら、まだ目を覚ましていないかもしれない。
そのまたもしかしたら、一生……
病室のドアを開ける承太郎さんの手元を見て、見たいような、見たくないような……そんなちょっとした怖さが僕を襲った。
「あ、露伴先生!よかったぁ」
ドアを開けられた先には、何故か自分の心配より僕の心配をする彩峰がベッドに横たわっていた。
動いている。
息をしている。
……よかった……
「おいッ彩峰!生きてるならすぐに返事をしろッ!」
思った事と全く違う事を口走る僕に、彩峰は驚いた表情をしている。
「へぇっ!?そんな、無理ですよぉ……!」
「返事をしないから、この僕がこんな……!」
そう言いかけて、はっと固まる。
なに?
僕は今、何を言おうとした?
……心配していたとでも、言う気だったのか……?
ああ、心配……したさ。
しかし、どうしてそんなに心配だった?
……どうして……
「元気そうだが、肋骨2本折れてるぜ。絶対安静だそうだ」
どうしてそんなに彩峰ごときが心配だったのか考え込んでいた僕に、承太郎さんはサラリと言った。
「……なに……」
伝えられた現状に驚いていると、僕の横を仗助がスッと通り過ぎた。
「麻由佳さん、大丈夫っスか」
「え!?じょ、仗助くん!?ど、してここに……っいた……!」
突然現れた仗助に、痛みを堪えつつ驚きの表情を見せる彩峰。
「生きてて、よかった」
それだけ言うと、仗助は彩峰をそっと抱きしめた。
「仗助くん……っ」
彼女が彼の背中に腕を回した瞬間、クレイジー・ダイヤモンドがゆらりと揺れた。
「きっとすぐ、帰れますよ」
「あの、しばらくは……あれ?」
身体の異変を感じたのか、彩峰が驚きの声を上げた。
そして、自分の脇腹に手をやる。