第2章 【高杉】私を攫って
佐「さん、今日もお呼ばれです」
「っ・・・はい」
見廻組の隊士であるは、局長である佐々木異三郎に呼び出されていた。
そして“お呼ばれ”と言われる。
これはある場所に呼ばれた時に言われる言葉。それを聞くたびには身体を震わせる。
佐「・・・嫌なら逃げても構いませんが」
「ふふっ、それは死を意味するじゃありませんか」
佐「私は貴方が心配なのですよ」
「どうだか・・・」
佐々木といくつか嫌味の言い合いのようなやりとりをすると、震える手を押さえながら呼ばれた場所に向かっていった。
佐々木はそんなの後ろ姿を、無表情で見ていた。
ギシ・・・ギッ・・・
「はぁ・・・んっ・・・もぅ、お許しください」
「はっはっは、何を言う。この満月よりも美しいお前の身体、もっと堪能させなさい。ほら、こっちを向いて」
は天井から下がる縄で身体を拘束されていた。
服は剥ぎ取られ、片脚を上げた体勢。大切な、大切な人のために守っていた秘裂をさらけ出す体勢には羞恥と悔しさの涙を流した。
目の前にはその大切な人を斬った男。幕臣の、白髪混じりのエロオヤジだ。
遊女で遊べば良いのに、遊女は品がない、嫌がる女を合法的に抱きたいと言った男は、自分たちの護衛をしている見廻組の女隊士に目をつけたのだ。
しかも、には恋人がいた。その男は恋人の目の前でを犯して処女を奪い、さらには恋人も斬ったのだ。
その事実は上のものによって揉み消された。幕府を支える人間の性処理を行うのも江戸を守るためだと。
逃げて斬られてしまおうかとも思ったが、見廻組が人質に取られているのだ。自分が逃げたら解体、局長も処刑だと。
エリートエリートと小煩く、裏で何をしているのか分からない佐々木だが、恩はある。
一隊士である自分のために殺すわけにいかない。
だから、耐えるしかないのだ。
「ぃゃああっ」
この男の変態的な、気持ちの悪い行為に。