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PRISM LINE【ワールドトリガー】

第1章 シークレットメロディ



「………」
「………」
「……ごめん、言い過ぎた」
「大丈夫です。ていうか謝らないで下さい、あたしが悪いの分かってるから」
「仲良いと思ってたのって、俺だけかよとか思ったらちょっとイラっとした」


彼がこんなことを言うのは珍しいなと思った。
だけどこんなことを言わせてしまうぐらい回数を重ねたあたしの行動は、もう限界だった。


「太刀川さん」
「なんだよ」
「今からあたしが話すこと、笑わないで聞いてくれますか?」
「なに、いきなり改まって」
「改まるような話しなの、あたしの中では」
「聞いてみなきゃ分かんねーけど」
「………」
「冗談だよ、で、なに?」
「引かない?」
「引かねーよ」
「ほんと?」
「あーもう、なんだよお前、今日変だぞ?」


だって仕方ないじゃない。口にするのも久しぶりなんだから。
笑わないし引かないから早く言え。
せっつくように催促をされて小さく深呼吸をした。


「あたしね、」
「おー、」
「他人の心の声が聞こえちゃうんです」























洗いざらい全てをぶち撒けてしまえば、どう思われようがどう見られようが何でもいいやと思った。
ずっと燻っていた胸の奥のしこりが、閉じ込めておけなかった。閉じ込めるには苦しすぎた。
何も言わずに一通り聞いてくれた太刀川さんは、そのまま何も言わずに携帯を開いて耳にあてる。

どこにかけたかなんて興味すらないのに、彼の呼んだ名前のおかげで嫌悪感が足もとからせり上がってくるのが分かった。


「もしもしー、俺だけど、……迅おまえ、今から来れるか?」


あたしの大嫌いな天敵が今から来る。
そう思うだけで、背筋が凍った。



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